なぜリッツ線?

リッツ線は複数の被膜線を縄状に撚って構成され、柔軟性や高周波数が求めれる用途に使用される。

高周波リッツ線はワイヤ間が絶縁された複数のワイヤから製造され、主に10 kHzから5 MHzの用途に使われる。周波数が増加すると電流は導体の周囲さらには表面に流れ、これを‘表皮効果’と呼ばれている。高周波での同様な損失に‘近接効果’があり、隣接する電界でお互いの電磁分布が否定的に影響することが原因である。複数の被膜線を撚って作られたリッツ線はそれらの高周波損失を最小限にする効果がある。

以下項目では基本的な概要とリッツ線の種類を説明する。

 

 

単線

リッツ線の基本構成は被膜単線である。導体材料とエナメル被膜をご指定の用途要求に応じて構成する。

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撚り長

撚り長は単線がリッツ線周り(360度)を完全に回るために必要な距離を示す。

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ピッチ方向

S撚り
Z撚り

 ピッチ方向は撚ったワイヤ構成の方向を示す。Z撚りは時計回りでS撚りはその逆、反時計回りである。

 

 

 

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直撚りリッツ線

直撚り構成

複数の単線を自由に撚ったワイヤ。単線はリッツ線の断面内を自由に移動する。

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同心撚りリッツ線

同心

個々のワイヤが1層もしくは複層で中心導体の周りを同心状に配置する。

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多重ステップリッツ線

多重ステップ図

 指定された形状に基づき、リッツ線を複数回のステップで撚る。事前に撚ったワイヤを複数回に分けて更に撚る。最終製品の電気的及び機械的特性はリッツ線のデザイン構成にで決まる。

                  

一般リッツ線

繊維巻き、射出成形、他の追加コーティング無しで1回もしくは複数回に分けて撚ったリッツ線。

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繊維巻きリッツ線

リッツ線にナイロンやシルクなどの異なった材料を螺旋状に巻く。繊維巻き工程でリッツ線上に1層もしくは複数層にかさ高加工糸で覆う。リッツ線の寸法安定性、柔軟性、充填性は繊維巻き素材によって改善される。

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テープリッツ線

リッツ線の追加絶縁被膜コートは1層もしくはそれ以上の層のテープをリッツ線表面に巻くことで可能である。絶縁破壊電圧値、熱耐性、柔軟性の増加をテープの素材、層数、オーバーラップ度合いの適したコンビネーションにより可能となる。

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オーバーラップ度合い

隣接するテープ巻きのオーバーラップ度合いは、テーピング工程のテープとリッツ線の勾配角度によって決まる。オーバーラップはテープ層の数で決まり、つまりリッツ線の絶縁被膜厚みとなる。

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射出成形リッツ線

射出成形加熱可塑剤でコーティングされたリッツ線は、リッツ線導体を追加被膜する。射出成形コーティングは高い柔軟性があり、湿気及び化学薬品に対して保護できる。

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形状リッツ線

一般リッツ線及び数種類の繊維巻きもしくはテープリッツ線は正方形もしくは長方形断面に形状できる。コンパクトな形状は銅充填率を上げ、巻線コイルの電気的特性効率を良くすることが可能となる。

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張力暖和リッツ線

極細リッツ線もしくは通常リッツ線に対する引張強度もしくは柔軟耐久性増加要求は、高強度の単体もしくは多重フィラメント材の張力暖和を追加することで改善できる。最適に力を吸収するために、張力暖和材はリッツ線構成の中心に位置する。直撚りリッツ線の場合、張力暖和材として裸導体を非同心に位置させることも可能である。

 

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スマートボンドリッツ線

ビンレスコイルは自動巻線工程でスマートボンド接着剤を使用したリッツ線を使って製造できる。スマートボンドの独特な構造で設計に自由度を与え、極薄コイルの小型化が実現可能となる。

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